技術情報

バネ設計で用いられる用語

ハ行・マ行・ヤ行・ラ行

ばね指数

コイル平均径を線径で割った値。
記号:c
線径記号:d、コイル平均径記号:D より自動車業界では『D/d(ディバイディ)』と呼ぶことがある。
ばね指数が4〜22は通常の加工が可能ですが、この数値外のばねはコイリングが困難となります。
 

ばね定数(バネ定数)

ばねに単位変形量(たわみ又はたわみ角)を与えるのに必要な力またはモーメント。
 

ピッチ

コイルばねの中心線を含む断面で、互いに隣り合うコイルの中心線に平行な材料断面の中心間距離(右図参照)。
ピッチがコイル平均径の半分を超えると、たわみ(荷重)の増加に伴いコイル径が変化するため、バネ定数や応力の計算値の修正が必要となる。
 

引張強さ

引張試験開始から破断までの間における最大荷重を、試験片の断面積で割った値。
記号:σB 単位:N/mm2

 

有効巻数

コイルばねの「ばね定数」の計算に用いる巻数で、圧縮コイルばねの場合は総巻数に両端座巻数を引いた巻数となる。有効巻数が3未満では、ばね特性が不安定になるので、3以上にするのがよい。

 

横弾性係数(剛性率)

弾性限度内におけるせん断応力とせん断ひずみとの比。
記号:G,単位記号:MPa 又は N/mm2
圧縮ばね・引張ばねのばね定数の計算で用いられる定数。


例)ばね指数 c = 8.0

例)ばね指数 c = 8.0


荷重特性

荷重特性


ピッチ=測定ピッチ+線径

ピッチ=測定ピッチ+線径


有効巻数2巻の荷重測定値・計算値比較

有効巻数2巻の荷重測定値・計算値比較


剛性率